そういえば子供の頃って、いろんな物を「転がして」遊びましたよね?
ちょっと思い出してみてください、自分の幼少の頃を。誰しもが物を転がして遊んだはずです。ボールを転がして遊んだり、ビー玉を転がして遊んだり。とにかくコロコロと物を転がして遊びました。
私も例外なく、子供の頃はいろいろと転がしました。ボールなどの丸い物もちろんそうでしたけど、具体名を挙げれば、バトエンを転がして友達と対決しましたし、ビーダマンでビー玉を転がして遊びました(あれはもはや転がすの範疇を越して ”撃つ” ですが)。とにかく、子供の頃っていちいち意識しませんでしたが、”転がす” っていう行為はそのまま “遊び” だったんですよね。
そうそう、そして転がすと言ったらアレ、アレがありました。玉を転がす玩具が一個か二個は家にありませんでしたか?
立派な知的玩具
小さな金属の玉を転がして遊ぶのが、そのおもちゃの遊び方。
基本的に本体は封がされており、玉に直接触ることはできません。
中の玉を転がすには本体を手で持って傾ける必要があります。
そして大抵は開始地点と終点があるので、転がして玉を誘導します。
ただし、本体の内側は迷路のように複雑になっており、そうは簡単には行かないのです。
────文で説明するって難しいですね。要するにアレです、ちっちゃい玉をスタート地点からコロコロ転がしてゴールまで運ぶやつです。
このジャンルのおもちゃを一般的に何と呼ぶのかは分かりません。ここでは、この記事のタイトルにもした通り「玉を転がす玩具」とします。
名も無き玩具>
品によって個性も様々で面白いです。
このおもちゃを独断で3パターンに分けていきたいと思います。
①スタンダート型
迷路はそれほど複雑ではなく、簡単にクリアできる。幼児でも攻略可能。
主に高速のサービスエリアや旅館の売店などで売っていた。
②落とし穴回避型
迷路と落とし穴の組み合わせにより、攻略の難所があるタイプ。
落ちれば即死する穴がいやらしく配置されている。
入手箇所(テーブルにしよう)
主に地方の高速のサービスエリアや、地方の旅館の売店などで売っていた。
③迷路特化型
経路の複雑さに重きを置いたタイプ。何度も何度も迷いながら攻略していく。まるで人生のようです。初見では迷って当たり前、トライアンドエラーの精神が大事。
主に高速のサービスエリアや温泉旅館の売店などで売っていた。
大きく分けると、だいだいこんな感じだと思います。
売られている場所がかなり局地的なのも粋なポイントですね。
アレなんですよ、こういうおもちゃって言わば隙間産業の玩具なので、一般とは違う流通なんですよね。だから、そういうローカルな売店にしか売ってないんですよ。一期一会の要素が非常に強いおもちゃです。
あと、コレ系の地方の売店でしか売ってないおもちゃって、ちゃんとした商品名や固有名詞の表記は一切ないんですよね。
たとえば、この玉枝を転がすy玩具だったら ドキドキ迷路ゲーム! とかしかパッケージに書いてないんです。
しかもパッケージって言ってももビニールに厚紙をホッチキスで留めてあるだけですから。
この雑さが、私にはたまりません。
↑イメージ図。
X玉を転がす
X件のキーホルダー
Xキラキラ、ファンシーリング(プラの指輪が箱に刺さってる)
こういう、名もなきおもちゃがくるくる回る棚とかに掛かってたりします。
玉を転がす玩具2-ウルトラ怪獣カードボーイ〔不二屋 199?年発売〕
実は不二屋も出していた
さっきの地方の売店でしか売ってなかったタイプとは違い、日本全国の規模で流通してた玉を転がす玩具があります。「ウルトラ怪獣カードボーイ」という、固有名詞が付いておりました。199?年発売です。90年代のこういうウルトラ系の玩具ってバンダイとかバンプレスト製を想像しますが、このウルトラ怪獣カードボーイの発売は不二屋なんですよね。そう、これ食玩だったんですよ。全国のスパーで売ってました。
会社の規模が大きいです。
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これ結構有名ですよね。持ってた人多いと思います。集めて繋げれるんですよね。ナンバリングが結構えげつない数ありましたが、当時コンプリートした強者キッズもいるのでは? ちなみにウルトラ怪獣カードボーイ2もあとから発売されました(食玩で “2” って割とスゴイ事)。
不二家
90年代のスーパーで付いていたオマケです。(不二屋の食玩)
カードの裏面を見る限りだと、
ウルトラ怪獣カードボーイⅠが全20種、
ウルトラ怪獣カードボーイⅡが全8種出ていたそうです。
メーカー玩具でも
玉を転がす玩具3
スケールが超大規模の「玉転がし系玩具」もありました。
記事玉を転がす玩具1、記事玉を転がす玩具2と スケールの違いから、同列で扱うと若干ニュアンスが異なってしまいますが、
玉を動かしてゴールを目指すというゲーム性では同じです。
これらは玩具メーカー製で固有名を冠しています。
せっかくなのでピックアップしたいと思います。
「スーパーマリオ大冒険シリーズ」
”据置”タイプのスーパーマリオのおもちゃです。かなりデカい。本体はもはや持って動かせないので、レバーやボタンを動かして玉を運びます
また、本体のボタンと各ギミックとが連動しており、
それを上手く操作して玉をゴールまで運んでいきます。
マリオの世界観が見事に再現されているおもちゃです。
私が子供だった当時はスーパーマリオ64のバージョンでした。
このスーパーマリオの大冒険シリーズは定番化しており、
今でも新しいバージョンでリリースされております。
FC・GB・SFC・64・DS……SWITCH とハードの世代を超え愛されるマリオの人気ぶりが、
玉転がし系玩具でも窺えます。
※画像はイメージです。
※画像はAmazon.co.jpから引用しています。
「電脳迷路ゲーム A~!」
比較的近年のおもちゃです。それでも10年くらい前ですが。
本体が球体になっているのが特徴的ですね。
迷路が三次元的になっており、
玉を転がすには丸い本体を360°に渡って、
くまなく動かしていく必要があります。
迷路を突破するにはシビアな手先の動きと、
より一層の集中力が求められます。
※画像はAmazon.co.jpから引用しています。
ビジュアルを見るだけでもギブアップしちゃいそうですね。
っというか実際、超ムズいです。
大人になってコレで遊ぶ機会があったのですが、
何回やってもゴールできませんでした。
途中で失敗すると、
ッカコーーン……、
っと玉は侘しく鳴き、
アァァーーー!!!
っと自分も哭きます。
番外編
「アスレチックランドゲーム」
昭和のレジェンド玩具。
玉に動きを与える様々なギミックが満載。
ボタンとツマミを操作してゴールまで玉を運びます。
※画像はイメージです。
※画像はAmazon.co.jpから引用しています。
オリジナル版はトミー(現タカラトミー)より1979年に発売。
1979年というと昭和54年で、
ドラマ 3年B組金八先生の放送が開始した年です。
正直なところ、私はまだ生まれていません。
ただ、初版以降もコンスタントに製造されていたのか分かりませんが、
平成初期くらいまでは普通に見かけた気がします。というか、友達の家に普通に置いてありました。
なので私もプレイした事が何度かあります。
その遊んだ時の印象……、
連続ジャンプが鬼門。
余談コーナー
コラッム デジタルでも玉転がし!?
記事1〜3で今回ピックアップした一連のグッズは、
アナログ的に楽しむ玩具ですが(一部電池がいるものもあり)、
デジタル的に ”実際に玉を転がして遊ぶ” ゲームソフトがかつてありました。
コロコロカービィというゲームボーイソフトです(カラー専用)。
GBカラー専用ソフト
ジャンル:アクション
メーカー:任天堂
発売日:2000年 8月
カービィを「玉」そのものに操り、さまざまなステージをクリアしていくゲームです。
シリーズおなじみの敵キャラやボスも出てきます。
このソフト最大の特徴は画面上のカービィ(玉)の操作方法。
十時キーで操作するのではなく、
「実際にゲームボーイを傾けて」操作します。
仕組み的にはカセットに「動きセンサー」という機能が搭載されており、
そのセンサーが傾きや勢いなどの“加速度”を感知して実際のゲーム画面に反映します。
この加速度を感知する機能、なじみの無いようで実は様々な物に応用されています。
身近なところだと例えばスマートフォン。
傾けると縦横画面が自動で切り替わる機能や、
カメラモードの手ブレ補正などはこの機能の応用です。
ただ、このコロコロカービィが発売したのは今からooも前の2000年。
スマートフォンはまだ無く、携帯電話がストレートからやっと折り畳めるようになった頃です。
この斬新なゲームの仕様に当時の私はかなりの衝撃を受けました。
当時、このソフトを弟が誕生日プレゼントで買ってもらっていたのですが、ちょっと借りてみたら面白くてのめり込んでしまい、自分が全クリするまでずっと借りていた気がします。家庭内借りパクですね。反省。
90年代のゲームのアナログライクなデジタル機軸として、他には「回転モーメントを感知」するソフトが後に発売されましたが、本題の”玉を転がす”から離れてしまいますので、それはまた別の機会にピックアップします。
因にゲームソフトで加速度センサーを搭載したのはコロコロカービィが「世界初」だそう。
さすがかつてのロボットや光線銃を開発したパイオニアの会社ですね。